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嵐山の夏の風物詩といえば鵜飼!鵜飼の概要からその歴史までを解説

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嵐山の夏の風物詩である鵜飼は、かがり火の光の下、鵜が水に潜り魚を捕まえる漁法です。見る人を魅了する伝統行事のひとつともいえます。この記事では、鵜飼の概要や歴史、京都の嵐山で鵜飼を見る方法を紹介します。

「鵜飼」とは?

「鵜飼」とは、飼いならし絆を深めた鵜を使い、アユなどの魚を取る伝統的な漁法です。鵜飼で取れる魚は、鵜の喉を通る際に気絶するため、鮮度を保てるといわれています。

「鵜」ってどんな鳥?

鵜には「カワウ」と「ウミウ」がいますが、日本の鵜飼で使われるのは「ウミウ」です。ウミウは体が大きいため、大量の大きな魚を取ることができます。

ウミウは、繁殖期は北海道から本州北部で、非繁殖期には本州より南の岩礁のある海岸に生息しています。カワウとの競合を避けるために、河川に流入せず、海岸で魚を捕まえることが多いといわれています。潜水する鳥にしては羽毛の防水性が低く、翼を乾かしている姿が見られることもあります。

一方で、ウミウとカワウが同時に目撃されるケースも多く、明確な棲み分けをしているわけではありません。

鵜飼で使われるウミウは全て、茨城県の鵜の岬で捕まえられます。ウミウは昭和22年に一般保護鳥に指定されたため、鵜の岬が唯一の捕獲場となっています。

鵜飼での漁の方法とは?

鵜飼は小船に乗った鵜匠の手によって行われます。鵜匠は鵜の首に手綱を巻きつけ、手につなぎます。そして鵜が潜水し、魚を捕まえたところで手綱を引き、船に戻して魚を吐き出させます。

鵜の首に手綱が巻き付いているため、一定以上の大きさの魚は呑み込めず、それを吐き出させることによって漁を行うのが「鵜飼」です。

鵜が余りにも魚を呑み込めないでいると、やる気を失い、水に潜らなくなります。そのため、たまに首の手綱を緩めて休みを取らせることで、鵜はやる気を取り戻します。一見、残酷にも見えますが、鵜匠と鵜が深い絆で結ばれているからこそ、できる漁といえるでしょう。

鵜飼では、小船の前でたかれるかがり火によって魚を驚かせます。また、このかがり火の光が魚のうろこに反射して輝き、鵜が魚を見つけやすくなります。

さらに、かがり火は鵜たちの行動範囲として機能するのです。昼であれば明るいため、鵜たちはあちらこちらへ行ってしまい、鵜匠が鵜を操りきることができません。

しかし夜にかがり火をたくと、かがり火に慣れた鵜たちはその光が届く範囲にのみ行くので、鵜匠は多数の鵜を操れます。そのため、鵜飼は夜の間のみに行われるのが特徴的です。

鵜飼の歴史

鵜飼は主に中国や日本で行われてきました。日本での鵜飼は、中国の東夷伝倭国条や、日本最古の歴史書である古事記や日本書紀に記述があり、約1300年もの歴史があります。古墳からも鵜飼を表現していると見られる土器が発掘されており、古墳時代から鵜飼が行われていたとする説もあります。以下で鵜飼の歴史に関するトピックを2つ紹介します。

歴史上の人物による鵜飼見物

戦国時代に、織田信長によって鵜飼は保護され「観光接待の場」として使われました。永禄11年(1568年)6月に武田信玄の使者に鵜飼を見せ、土産として信長自らが良いアユを選び、渡したと伝えられています。

また戦国時代の終わりに、徳川家康の親子によっても見物されています。元和元年(1615年)の大坂の陣からの帰りに、家康と秀忠が鵜飼を見物し、アユを食べて大絶賛したとのことでした。そのアユは将軍家に献上されるようにもなったといわれています。

このように、安土・桃山時代から各地の大名や幕府によって鵜飼は保護され、献上品としても珍重されていました。しかし鵜飼は効率が良い漁法では無いため、明治維新後に大名からの援助が失われると、その数を徐々に減らしていきました。

嵐山の鵜飼の歴史

嵐山での鵜飼の歴史は、平安時代に記録が残っています。嵐山には大堰川という川があり、平安時代の貴族・歌人の在原業平によって、「大堰川うかべる舟のかがり火にをぐらの山も名のみなりけり」と詠まれました。川に浮かぶ船のかがり火といえば、鵜飼のかがり火であるため、嵐山ではこの時代から鵜飼が行われていたことがわかります。

さらに大堰川での鵜飼は、清和天皇の時代(849〜880年)から宮廷鵜飼が始まります。江戸時代に途絶えてしまいますが、昭和25年(1950年)に再興されました。大堰川での鵜飼は、現在では京都嵐山の夏の観光名所として親しまれています。

嵐山で鵜飼を見るにはどうしたらいい?

2023年度の嵐山での鵜飼は、7月1日から9月23日まで行われます。川岸からでも見物自体はできますが、屋形船に乗って見物することも可能です。屋形船での見物は、間近で鵜飼を楽しむことができます。

乗合船での見物

乗合船での見物は、10人から予約を受け付けているほか、18時からの当日受付も乗り場にて行っています。7、8月は19時・20時の各日2回出船し、9月は18時30分、19時30分の各日2回出船となっています。

貸切船での見物

貸切船での見物は、1人から予約を受け付けているほか、予約がない場合でも乗船が可能です。

1時間貸切船の場合、時間は乗合船と同じく、7、8月は19時・20時の各日2回出船し、9月は18時30分、19時30分の各日2回出船となっています。手元で食べる程度の飲食物持ち込みが可能ですが、テーブルは用意されません。

2時間貸切船の場合、時間は7、8月は19時に、9月は18時30分に出船となります。こちらには飲食用のテーブルが用意されています。

食事付き鵜飼見物船での見物

食事付き鵜飼見物船での見物は、4人から予約を受け付けています。他の客と乗り合わせることはありません。新規予約の場合、5日前の16時までに予約が必要です。食事は牛すきやきか鵜飼弁当のどちらか一種類のみを選択できます。

運航時間は2時間で、7、8月は19時に、9月は18時30分に出船となります。

まとめ

嵐山の夏の風物詩である鵜飼は1300年も前から続き、歴史上の人物からも愛されてきた、伝統的な漁法となります。この記事では、鵜飼の基本から歴史、嵐山での鵜飼を見るにはどうすればよいかまで解説しました。かがり火の光の中で潜水を繰り返し魚を取ってくる鵜は迫力満点です。前から鵜飼を知っていた方も、この記事を見て興味をひかれた方も、鵜飼を見に屋形船に乗りに行ってはいかがでしょうか。

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