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夏の京都は川床・納涼床で決まり!初チャレンジするときのポイントは?

スポット

梅雨が明けると毎年やってくるのが暑い夏。

夕方の涼しい時間に川で風に吹かれるのもいいですよね?そこでお酒とおいしいお食事が楽しめたら最高です。

この記事では京都の夏の風物詩である「川床・納涼床」を紹介します。今年こそは京都に行ってみたいというあなたも、毎年川床・納涼床に行っているけど今年はまた別のお店に行ってみたいというあなたも、ぜひ最後まで読んでみてください。

京都の夏の風物詩「川床・納涼床」を楽しむ

近年、地球温暖化の影響で平均気温が高くなってきています。

そのため、ただでさえ暑い夏の気温がさらに高くなっているのです。

ましてや京都の街は盆地の真ん中。夏は熱気がこもり気味になり、気温もさることながら湿度が高い傾向になります。

そのような時にぴったりなのが川床・納涼床。涼しくなった夕方や夜の時間帯に、川のせせらぎを聞きながらおいしいお酒やお食事を楽しめるのです。鴨川納涼床審査基準に係るガイドライン(※1)によると華美な照明は使用できないため、照明はやさしい電球色で最低限におさえられ納涼床全体が幻想的な雰囲気になるとのこと。

(※1)京都府「鴨川納涼床審査基準に係るガイドライン

川床と納涼床は何が違う?

川床と納涼床は似ていますが、違います。

川床(かわどこ)とは?

川床(かわどこ)とは川の真上や真横(屋外)に仮設の座敷を設けたもの。川床は5月〜9月の期間限定ですので、9月を過ぎると撤去されます。ただし、2023年は一部10月まで川床を営業するお店もあるようです。川床は京都の中心市街地から山の方(北)や入る高雄や貴船で見られます。

納涼床(のうりょうゆか)とは?

納涼床とは常設の建物から、川に向かって張り出したテラスのようなもの。川床と同様に通常5月〜9月までの期間限定で営業されます。ただし、2023年は10月まで営業されるようです(※2)。川床と違い足場のような骨組みの上に床や座敷、そして手すりなども付いた立派なテラスですが、こちらもシーズンが終わると撤去されます。

納涼床は鴨川で見られます。また、納涼床は川床とも書かれますが、この場合読み方は「かわゆか」あるいは「ゆか」となります。川床(かわどこ)と紛らわしいため、京都になれていない観光のお客さんと話すときは、納涼床と発音したほうが誤解を招かないため良いかもしれません。

(※2)京都夏の風物詩 鴨川納涼床への誘い

川床・納涼床の歴史

川床と納涼床では、はじまりの時期が異なり、納涼床の方が長い歴史を持ちます。

川床

大正時代に京都の中心街北部の山沿いにある貴船でスタートしたのが川床。当初は五尺(一尺=約0.3m)から六尺の床机を貴船川に置いたのがはじまり。暑い夏の時期に、川に足をつけたりお茶を飲んだりして楽しむお客さんが大勢いたそうです。当初は川で涼んだあとに室内で食べていた料理も、お客さんの要望により川の上で食べることに。その後、鉄道やバスが開業して京都の中心部と結ばれるようになると、評判により多くのお客さんが来るようになったとのことです。

納涼床

納涼床は川床より歴史が長く、はじまりは豊臣秀吉が天下統一を果たした安土桃山時代であるとも、徳川家康が幕府を開いた江戸時代初期であるともいわれています。豪商が河原に席を設けてお茶を出したのがはじまりで、その後鴨川の浅瀬や砂州(川の中で砂が岸と平行に長く堆積した場所)に床机を並べるようになりました。当時は「河原の涼み」と呼ばれていたそう。

第二次世界大戦中には納涼床が完全に姿を消すという危機に陥りましたが、1951(昭和26)年に復活。1953(昭和28)年頃には納涼床を設置するお店が30〜40軒と増え、現在では100軒近くの納涼床があるといわれています。

京都市内で川床・納涼床を楽しむならどこ?

京都市内で川床・納涼床を楽しみたいとき、どこへ行けばいいのでしょうか?実は川床か納涼床かで場所がだいたい決まります。

川床

川床が有名なのは、発祥の地である貴船。京都市中心部から北部の山の中に入っていくとある貴船川に沿って川床があります。貴船は京都の奥座敷とも呼ばれ、中心部より気温が10℃ほど低いのが特徴。そもそも涼しい場所で川の水温を聴きながら食事すると、さらに涼しい気分になるでしょう。

また、清滝川沿いにある高雄の川床も有名です。貴船と同様に山の中にあるため、中心部より涼しい時間を過ごせるでしょう。

納涼床

納涼床といえば鴨川です。京都の中心部にあり、京都駅からのアクセスも抜群なため、観光客の方は納涼床の方が行きやすいでしょう。

納涼床は鴨川沿いにありますが、厳密には鴨川西岸にある分流「かささぎ川」の真上にあります。しかし、人の頭より高い骨組みの上にテラスがあるため、川床ほど近くで水を感じることはできません。それでも夜になると制限された必要最低限の明かりのみが灯り、幻想的な風景を楽しめるでしょう。

納涼床は二条通りから五条通りの鴨川沿いに並び、日中の気温がそれほど高くない5月と9月はランチも楽しめます。

川床・納涼床では何が食べられる?

従来、川床や納涼床で食べられるのは伝統的な懐石料理でした。しかし、近年ではそれでだけでなく、創作料理やフレンチ、イタリアンが楽しめる他、居酒屋のような雰囲気のお店もあります。一緒に行く方との関係や、会の目的に合わせてお店を選びましょう。

川床・納涼床のマナーとは

川床や納涼床へ行く場合、どのようなマナーを守る必要があるのでしょうか?

必ず靴下かストッキングを

近年はテーブル席も増えましたが、従来どおりの格式高いお店は座敷です。このとき素足で畳の上を歩くことがないようにしましょう。

気温が高く蒸れてニオイが気になる季節ですし、配膳時に一時的に畳の上に料理を置く場合もあります。他のお客さんや店員の方の気分を害さないように気をつけましょう。

場をわきまえた服装と態度を

川床や納涼床に限った話ではありませんが、場をわきまえた服装を選びましょう。特段改まる必要はありませんが、ラフ過ぎる格好や派手すぎる格好は周囲の雰囲気を壊すため、やめたほうが無難です。

また、お店での態度にも気をつけましょう。川床や納涼床に来る方は川のせせらぎを楽しみたいようなお客さんです。大勢でお店に行くのは楽しいかもしれませんが、あまり大声で話したり笑ったりしないよう気をつけましょう。

納涼床の席には限りがある

川床や納涼床は基本的に予約制です。そのため、予約時点で席が決まっていることがほとんどでしょう。もちろん、室内の席もあるため、心配な方は予約時に屋外の席なのか確認しましょう。

また、カフェなど一部予約ができない納涼床もあります。もし屋外の席が満席の場合には前年ながら室内の席しか利用できません。

雨が降ったらどうなる?

川床や納涼床は屋外に設けられているため、雨が降ったら利用できません。その場合は室内の席を利用することになります。そのため、屋外席を利用しているお客さんが利用できる分だけ室内席を残している場合があり、まだ空席があるのに満席とするお店もあります。

食事中に雨が降ってきた場合には、慌てずお店の方にお声掛けしましょう。他のお客さんとの兼ね合いもありますが、室内へ食事を移動させるための協力してくれるでしょう。

雨が気になるのであれば梅雨が明けた7月や8月がおすすめです。夜間の気温も高い傾向にありますが、その分「川で涼む」という目的を存分に味わえるでしょう。

言うまでも有りませんが、雨だからといって直前のキャンセルはいけません。お店側は予約した人数分の料理を用意して待っています。屋外の席を利用できなくて残念な気持ちは分かりますが、それは次のお楽しみにとっておきましょう。

1人や子供連れでも大丈夫?

川床や納涼床は基本的に二人以上の予約でコース料理を頼むようなお店が多い傾向にあります。しかし、中には一人で利用できるお店もありますので、予約時か事前にお店に問い合わせる方がいいでしょう。

また、小さいお子様がいても利用できるお店もあります。オムツ替えシートが完備されているなど、利用しやすいお店を探しましょう。格式高いお店だと子どもの声が苦手なお客さんもいます。お店の雰囲気に合わせて、子どもを連れて行くか考えましょう。

おわりに

この記事では京都の暑い夏を涼む川床・納涼床を紹介しました。特別な時間を特別な人と過ごすのは、誰にとってもうれしいもの。多くのお客さんが夜の京都を楽しめるように、マナーを守って川床・納涼床を満喫しましょう。

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